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どう接したらいいかわからない 〜大切な人の“うつ”を支えるあなたへ〜

執筆者の写真: MIKI ASAHIMIKI ASAHI

朝陽が【うつの時代】の家族のことを、やっと文章にすることができました。


今でこそ、スーパーサイヤ人みたいな髪型の私ですが、かつては自分が嫌で嫌で…嫌すぎて丸刈りにした時代がありました。


あの頃の私、そして家族が経験したことが、どなたかの心に届き、少しでもお役に立てたら

——そんな思いを込めて書きました。


✴︎


こんにちは。

このコラムにたどり着いてくださったということは、もしかしたらあなたの大切な方が心のことで苦しんでいるのかもしれませんね。


または、その方を支える中で、


「どう接したらいいかわからない」

「自分の言葉や行動、サポートが正しいのか不安だ」


と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そんな方々に向けて、私自身と支えてくれた家族の経験を通して、少しでも心が軽くなるヒントをお届けできればと思います。



私自身がうつだった頃

かつて私は、うつで入退院を繰り返した時代があります。深い闇の中にいました。


一寸の光も見えない真っ暗なトンネルに迷い込んだような毎日。どちらに進めばいいのか、右も左も前も後ろもわからない。


どんなにもがいても出口は見えず、立ち止まると自分の足元さえ消えそうな感覚でした。


「頑張らなきゃ」と思えば思うほど、周囲とうまくいかなくなり、大切な人たちを傷つけてしまう。


そして、「なんでいつもこうなるの?」と自分を責める。そんな日々を繰り返していました。


天井を見つめながら、こうつぶやいていました。


「もう、私みたいなゴミはいなくなればいい」


当時を振り返ると本当に苦しかったなと思うのです。でも、それと同時に、私以上に家族は苦しかっただろうなとも感じるのです。



支えてくれた家族のこと

夫はそんな私にずっと寄り添ってくれました。今、夫はあの当時のことを笑いながら「あれは生き地獄やで」と言い表します。


夫や息子たちにとっても、どう支えていいのかわからない中での必死の毎日だったと思います。


うつの私は、体調や機嫌の波があるのですが、夫が「傷つかない態度」でいてくれたんですよね。


もちろん、本心では大変だっただろうし、傷ついたこともあったと思います。それでも、私に対してその痛みを見せずに“普通”の関わり方を貫いてくれていました。


そんな優しい夫に対しても、この私は素直になれず疑うのです。


「そんなことありえない」

「きっとそのうち呆れるはずだ」


と何度も何度も悪い態度で“試す”のです。

試すどころか、もうあれは“挑発”ですね。オラオラと「嫌いだろ、こんな私のことなんて」って。


ある日、私は自分の髪をすべて切り落としました。


自己嫌悪が募り「こんな自分なんて」と思い詰めた結果でした。そんな私のことも、「みきさんは頭の形が変やな」「前髪が一番伸びるの遅いんやな」____こんななんでもない言葉。


“普通”に接してくれる夫の姿勢が、私にとって何よりの安心感だったのです。


私が「こんなお母さんでごめんなさい」「こんな奥さんでごめんなさい」と泣きながら自分を責めると、夫がこう言うのです。


「よそはよそ、うちはうち!」

「家族が『そのまんまでいい』って言ってるんだから、それでいいんやで」

「もっと適当でええんやで」


——私は目から鱗でした。

ずっと「他の家族と比べてダメな母親だ」と思い込んでいた私にとって、この言葉は衝撃的でした。

(“よそはよそ”って、買ってほしいものを我慢させる言葉だと思っていたんですよね笑)


夫が繰り返しこの言葉をかけてくれたことで、「自分はこれでいいのかもしれない」と思えるようになり、少しずつ自分を受け入れる気持ちが芽生えていきました。


あの生き地獄のような中、夫や息子たちは、“こんな私”の手を離さず握り続けてくれました。


それなのに、私はほんの少しつまずくたびに「やっぱり私はダメだ」と、自分の手を離してしまっていたんです。


このとき気づいたのは、ずっと“見捨てられ不安”を感じてきた私ですが、実は「自分を一番先に見捨ててきたのは“私”だということ」。だから決めました。


「これからは、自分の手を離さない」

「自分の一番の味方、応援団長でいる」


と。そう誓ったとき、前に進む道が見えたような気がしました。


家族の愛に気づいた瞬間

うつから抜けて数年後、大学生になった息子がこんなことを言いました。


「お母さんがうつになったのは、俺たちのことを大切にしたいって思いが強かったからだよね」

「どうでもよかったら、あんなに苦しまなかったよね」


私はその言葉を聞いた瞬間、胸がいっぱいになりました。


わたしはずっと「どうせ誰もわかってくれない」と、そう思って生きてきたのです。でも、こんなにも近くに、私を理解してくれる人がいたんですよね。


そのとき、この私こそが「わかってくれる人がいることをわかろうとしていなかったんだ」と気づきました。(盛大に突っ込みましたよ、本当に!バカヤローって)



支えるあなたへ

もし、今大切な人を支えているあなたが「何をしてもダメだ」「どう接しても意味がないのではないか」と感じているなら、その努力は決して無駄ではないとお伝えしたいです。


たとえ今、相手から反応がなくても、言葉が届いていないように見えても、その言葉や行動は、相手の心の奥深くに確かに届いています。私がそうでしたから。


大切な人を支える中で、自分を責めたり、「もっと頑張らなきゃ」と追い詰めたりしていませんか?


その頑張りはもう十分です。むしろ、あなた自身が元気でいることが、支えていく力になります。


だからこそ、自分を労わる時間を持つことも大切にしてくださいね。

例えば、好きなカフェで一息ついたり、カウンセリングや信頼できる人に話を聞いてもらったり。


それから「私はよくやっている」と自分を認めてあげることも忘れないでくださいね。そんな一歩が、あなたの心を守る大きな力になります。



おわりに

「どう接しても空回りしてしまう」うつを支える方にとって、まるで答えの見えない迷路のように感じるかもしれません。


大切な人への想いが迷路をより困難にすることもあるかもしれません。ですが、その迷路の中で必死に紡いで、あなたがかけた言葉、見せた行動は、必ず相手に伝わります。


「あなたの想いは、きっと届いています」


そう信じて、どうか自分のことも大切にしてくださいね。


「いつも本当にありがとう」


私が当時、伝えたくても伝えられなかった気持ちです。


私と、私の家族の体験が少しでもお役に立てたら幸いです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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